最終更新:2026-05-28


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<展覧会タイトル・基礎情報>

制作(てずから)の跡を踏む──中西夏之アーカイヴ

Treading the Traces of the Hand: NAKANISHI Natsuyuki Archive

項目 内容
会期 2026年6月27日(土)〜7月12日(日)/月曜休館
会場 東京藝術大学大学美術館 陳列館 1・2階
住所 〒110-8714 東京都台東区上野公園12-8
開廊時間 午前10時〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
観覧料 無料
主催 東京藝術大学未来創造継承センター、中西夏之アーカイヴ活用プロジェクト
助成 公益財団法人野村財団、公益財団法人花王芸術・科学財団、J-PEAKS
企画・運営 平諭一郎、久保田荻須智広
展示1F 制作(てずから)の跡 /Traces of the Hand
展示2F 跡を踏む /Treading the Traces
お問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
プレス問い合わせ 050-5525-2130/[email protected](未来創造継承センター)

2025年秋、東京藝術大学未来創造継承センターは、戦後日本美術を代表する美術家・中西夏之(1935–2016)のアトリエに保管されていた資料群を、ご遺族より受贈しました。資料群は、9,000枚を超えるドローイングをはじめ、写真、映像、型紙、手稿、書簡、蔵書、印刷物などから構成され、中西の制作過程、思考の痕跡、作品をめぐる記録を伝える重要な一次資料です。

中西がかつて学び、教鞭をとった東京藝術大学を会場として、本展「制作(てずから)の跡を踏む──中西夏之アーカイヴ」は、この受贈資料を初公開するとともに、現代の美術作家・研究者が資料を実際に閲覧し、選び取り、編集しながら応答する展覧会です。アーカイヴを保存の対象としてだけでなく、新たな制作や研究、継承のための資源としてどのように開くことができるのか。本展は、その可能性を探る試みです。


<展覧会概要>

本展は、2025年秋に受贈した中西夏之アトリエ旧蔵資料を主とする「中西夏之アーカイヴ」に基づく展覧会です。受贈資料には、作品制作の過程で生み出されたドローイング、草稿、原稿など、作品になる以前の思考や判断を示す資料に加え、活動記録写真、批評、設営や管理に関する指示書など、作品が発表された後の受容や保存、継承に関わる資料が含まれています。本展「制作(てずから)の跡を踏む」では、作品の「前」と「後」に生まれる資料が、展示された作品とどのような関係を結ぶのかを考察します。さらに、作家の不在後、それらの資料を誰が、どのような判断のもとで保存し、公開し、活用されるのかを問い直します。会場1階では「制作(てずから)の跡」と題し、9,000枚以上に及ぶ素描をはじめ、写真、映像、型紙、手稿、書簡、蔵書、印刷物など、多岐にわたる中西夏之アーカイヴの一端を紹介します。2階では「跡を踏む」と題し、美術作家や研究者が中西の資料に触れることで、自らの制作における「前」と「後」をどのように捉え直すのかを提示します。資料を遺し、受け取り、読み替える行為を通じて、アーカイヴが次の制作や研究へと開かれる可能性を探ります。中西夏之は、1996年10月から2003年3月まで東京藝術大学絵画科油画専攻の教授を務めました。本展はかつて中西が制作および展示をおこなった大学施設を会場に、次世代の作家・研究者・学生が集う教育の場でアーカイヴを開くことを試みます。ギャラリーや美術館とは異なり、制作を学ぶ者が日常的に往来する環境で、このような問いを提示していきます。


<本展の特徴>

1. 中西夏之アトリエ旧蔵資料の初公開

2025年秋に受贈された中西夏之アトリエ旧蔵資料を本格的に公開する初めての機会です。アトリエに保管され、公開されていなかった資料が展示空間に置かれることで、制作の痕跡を直接目にする機会が生まれます。

2. 美術作家がアーカイヴを「使う」という方法論

中西夏之と関連のある現代の美術作家・研究者たちが、自ら資料を閲覧・選別・編集して展示を構成しています。「保存のための保存」ではなく活用可能な資源として開くこの方法論は、従来の回顧展や資料展とは異なる視点を提示し、これからのアーカイヴのあり方を問いかけます。